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【第74回】公庫「挑戦支援資本強化特別貸付(資本性ローン)」──成長企業の“切り札”
「借りる」のではなく、「資本を増やす」。これが、日本政策金融公庫(以下、公庫)が提供する**挑戦支援資本強化特別貸付(資本性ローン)**の本質です。 創業、成長、再生──あらゆるフェーズで使えるこの制度は、元金返済を先送りにし、 金利のみの支払いで最長20年間 の運用が可能。 出口戦略を描く企業にとって、**“使わない手はない”**と言えるほど強力な資金調達手段です。 ✅ 制度の概要 この制度は、将来の成長を見据えて新たな挑戦に取り組む中小企業やスタートアップを支援するため、日本政策金融公庫が提供する 資本性ローン の特別枠です。 項目 内容 制度名 挑戦支援資本強化特別貸付(資本性ローン) 対象部門 国民生活事業・中小企業事業(どちらも利用可能) 融資限度額 最大15億円(事業規模によって異なる) 融資期間 5年1か月〜20年以内(元金返済は最終一括) 返済方法 期間中は利息のみ支払い、元金は期限一括返済 担保・保証 原則として不要 利率 業績連動型(金利は黒字・赤字で変動) 💡 最大の特徴:借入金が「資本」として見なされる...
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【第73回】短期継続融資(短コロ)の上手な使い方──キャッシュを切らさない経営
企業経営において、最も避けるべきは「キャッシュが尽きること」。黒字でも資金ショートすれば倒産する──これは多くの経営者が痛感する現実です。 そんな中で、“資金繰りのクッション”として機能するのが**短期継続融資(短コロ)**です。 ✅ 「短コロ」とは? 短期継続融資(短コロ)とは、 1年以内の短期融資を毎年更新(継続)して利用できる仕組み のことです。 💬 つまり、「1年で返す融資を、実質的に長期運用できる制度」。 「短期貸付」+「毎年更新」=「短期継続(短コロ)」という名称で呼ばれています。 形式上は短期ですが、実質的には 中長期の運転資金やストック資金として利用できる のが最大の特徴です。 💡 短コロが選ばれる理由 ① 毎年“新規融資扱い”になる 短コロは更新のたびに「新規審査」として扱われるため、 利率・条件を見直しながら柔軟に調整できる 点がメリット。 金融機関側としても「常に最新の与信判断で貸している」という形が取れるため、運用しやすい仕組みとなっています。 ② 財務の安定化 1年ごとに契約更新されるため、返済スケジュールを分散でき
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【第72回】商工中金の通常融資(経常運転資金)──事業を止めないための“安定資金戦略”
「挑戦のための資金」も大切ですが、日々の仕入れ・人件費・外注費などを安定して支払うための資金、つまり 経常運転資金 は、企業を継続させる“血液”のような存在です。 資本性ローンやVC調達のような派手さはありませんが、経営の安定度を決定づけるのは、この**通常融資(経常運転資金)**です。 ✅ 商工中金の「経常運転資金」とは? 商工中金では、企業の日常的な運転を支えるための 短期〜中長期の融資メニュー を用意しています。 その中でも最も一般的なのが「経常運転資金」。売上・仕入・人件費など、日常の資金繰りに充てるためのものです。 項目 内容 資金使途 仕入代金・人件費・外注費・家賃・広告宣伝費など 融資期間 1年〜7年程度(更新型・期限一括も可) 形態 証書貸付・当座貸越・短期継続など 担保・保証 無担保でも可能(事業内容による) 対応スピード 銀行系より早く、柔軟な設計が可能 💡 他行との違い:商工中金の柔軟性 商工中金の特徴は、**「融資目的の柔軟さ」**です。 たとえば、他の銀行では「資金使途の明確な裏付け」が求められるケースでも、商工中金で
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【第71回】商工中金×VC連携型スキーム——融資と投資のハイブリッドモデル
かつて、「VC=投資」「商工中金=融資」という明確な線引きがありました。 しかし今、商工中金はその境界を超えています。 **ベンチャーキャピタルとの連携による“ハイブリッド金融モデル”**を通じて、リスクマネーを供給しながら企業の成長を後押ししています。 ✅ 商工中金×VC連携型スキームとは? このスキームは、商工中金がVCやCVC(企業系ベンチャーキャピタル)と連携し、 融資+投資の両面からスタートアップを支援する仕組み です。 💬 一言でいえば、「金融機関とVCが、同じ企業を“共に育てる”モデル」。 商工中金が資金面(デット)を、VCが資本面(エクイティ)を担当し、 互いのリスクを補完しながら資金循環を設計する という構造です。 ⚙️ スキームの仕組み 項目 内容 融資提供者 商工中金(資本性ローン・新株予約権付融資など) 投資側 VC/CVC/官民ファンド(例:JIC、INCJなど) 対象企業 成長ステージにある中小・スタートアップ企業 目的 研究開発・新規事業・海外展開・IPO準備資金 特徴 デットとエクイティを“同時に設計”することで
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【第70回】商工中金の“新株予約権付融資”——デットとエクイティの中間を取る新しい資金調達
スタートアップが一定の成長フェーズに入ると、「資本を増やしたいが、株式の希薄化は避けたい」「VC調達の前に、安定的なデットファイナンスを組みたい」というニーズが生まれます。 その間をつなぐ存在が、**新株予約権付融資(エクイティリンクローン)**です。商工中金では、まさにこの“デットとエクイティの中間”を狙った仕組みを提供しています。 ✅ 新株予約権付融資とは? 新株予約権付融資とは、 金融機関が融資を実行すると同時に、その企業の株式を将来的に取得できる権利(新株予約権)を受け取る という仕組みです。 つまり、金融機関は「貸す」だけでなく、「将来の成長にもリターンを得る」形でリスクを取ります。 💬 一言で言えば、「融資+将来の株式リターン」で企業と共に成長する融資モデル。 💡 商工中金がこのスキームを扱う理由 商工中金は民間金融機関と異なり、**「中堅・中小企業の成長を支える公的金融機関」**として、“資本性”や“事業性”を重視する支援に力を入れています。 新株予約権付融資は、単なる貸出ではなく 企業の潜在価値を評価して投資的に支援する 仕組
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【第69回】商工中金のスタートアップ支援——創業期から資本性融資を受ける“成長設計”
多くの創業者は「まだ実績がないから融資は難しい」と考えます。確かに、一般の金融機関や保証協会の審査では「過去の数字」が重視されます。 しかし、商工中金のスタートアップ向け資本性ローンは違います。彼らが見ているのは、**「将来の数字」と「経営者の構想力」**です。 ✅ 商工中金のスタートアップ向け資本性ローンとは? 商工中金のスタートアップ支援は、創業初期からの 成長資金・設備投資資金・研究開発資金 に対応する制度です。 この資金は通常の借入と異なり、 返済を後回しにしながら、将来の利益でまとめて返済できる“資本性”の資金 です。 💬 一言でいえば、「創業してすぐに使える“資本に近い融資”」。 💡 審査の軸は「ビジョンと計画性」 創業初期のため、決算書や実績は求められません。その代わりに重視されるのが以下の3点です。 審査ポイント 内容 🔭 事業ビジョンの明確さ どんな課題を解決し、どの市場を狙うのか。構想の一貫性が重要。 📈 成長戦略の実現性 3〜5年先のPL・CF予測の整合性。数字よりも“根拠”が評価対象。 👤 経営者の実行力...
読了時間: 4分


【第69回】商工中金のスタートアップ支援——創業期から資本性融資を受ける“成長設計”
多くの創業者は「まだ実績がないから融資は難しい」と考えます。確かに、一般の金融機関や保証協会の審査では「過去の数字」が重視されます。 しかし、商工中金のスタートアップ向け資本性ローンは違います。彼らが見ているのは、**「将来の数字」と「経営者の構想力」**です。 ✅ 商工中金のスタートアップ向け資本性ローンとは? 商工中金のスタートアップ支援は、創業初期からの 成長資金・設備投資資金・研究開発資金 に対応する制度です。 この資金は通常の借入と異なり、 返済を後回しにしながら、将来の利益でまとめて返済できる“資本性”の資金 です。 💬 一言でいえば、「創業してすぐに使える“資本に近い融資”」。 💡 審査の軸は「ビジョンと計画性」 創業初期のため、決算書や実績は求められません。その代わりに重視されるのが以下の3点です。 審査ポイント 内容 🔭 事業ビジョンの明確さ どんな課題を解決し、どの市場を狙うのか。構想の一貫性が重要。 📈 成長戦略の実現性 3〜5年先のPL・CF予測の整合性。数字よりも“根拠”が評価対象。 👤 経営者の実行力...
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【第68回】商工中金の資本性ローン②——再生・再チャレンジ企業が活用できる“再起型スキーム”
経営が苦しい局面にあるとき、銀行融資の門は一気に狭まります。 通常の融資では「赤字=リスク」と判断され、審査が通りにくくなるためです。 しかし、商工中金にはその常識を覆す制度があります。それが**「再生支援型・再チャレンジ型の資本性ローン」**です。 ✅ 「再起型」資本性ローンとは? 商工中金が提供する資本性ローンの中でも、特に再生・再チャレンジ企業向けに設計されたのがこの「再起型」タイプです。 💬 ポイントは、「赤字でも借りられる」「債務超過でも対象になる」ということ。 金融機関が敬遠しがちな局面でも、 “再生可能性”を事業計画から見出すことができれば、資金が動く のです。 💡 どんな企業が対象になるのか? 以下のようなケースが典型的な対象です。 状況 資本性ローンの役割 📉 赤字が続いているが、新事業を立ち上げたい 一括返済型のため、短期的な返済負担をなくし、黒字転換を支援。 🧾 債務超過に陥っている 資本性資金として評価されるため、自己資本比率の改善効果がある。 🔁 リスケジュール後の再挑戦段階 再生計画に沿って“出口戦略”を持っ
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【第67回】期限一括返済型の資本性ローン——商工中金が担う“リスクを取る”中小企業支援の本質
多くの経営者が「資本性ローン」という言葉を耳にしたことはあっても、実際にどのような融資なのか、どの局面で使うのかを明確に理解している人は少ないかもしれません。 商工中金が提供する**「期限一括返済型の資本性ローン」**は、一般的な融資とはまったく異なる発想で設計された“資本のような融資”です。 ✅ 資本性ローンとは? 資本性ローンとは、 融資でありながら、自己資本とみなされる性質を持つ 特別な融資です。 通常の融資が「負債(借入)」として扱われるのに対し、資本性ローンは 金融機関・投資家・保証協会などから“資本に準ずるもの”として評価される 点が最大の特徴です。 つまり、財務上は借入であっても、企業の信用力向上・資本増強効果を発揮します。 💡 「期限一括返済」だからできる成長資金 商工中金の資本性ローンは、 通常の分割返済ではなく、満期時に一括返済する方式 です。この仕組みにより、創業初期や成長過程での キャッシュフロー負担を極限まで抑える ことができます。 💬 つまり、「今は返さず、将来の利益でまとめて返す」という考え方。...
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【第66回】プロパー融資を狙うための信用づくり——保証協会からの卒業戦略
創業期の多くの企業は、まず信用保証協会を活用して融資を受けます。これはとても正しいスタートです。 しかし、いつまでも保証付きのままでは、金融機関から見て「保証依存型」と判断され、プロパー融資のチャンスを逃してしまいます。 将来的な成長・投資・拡大を見据えるなら、 「保証協会からの卒業」=プロパー融資の獲得 が経営の大きな節目です。 ✅ プロパー融資とは? プロパー融資とは、 信用保証協会の保証を使わず、金融機関が自らリスクを取って貸す融資 のこと。 つまり、金融機関が「この会社なら自分たちの責任で貸せる」と判断した証拠です。 💬 簡単に言えば、「保証協会に頼らず、銀行があなたを信用して貸す」——それがプロパー融資です。 💡 なぜプロパー融資を目指すべきなのか? 理由 内容 💰 保証料が不要 年0.45〜1.9%前後の保証料が不要に。長期的に大きなコスト削減。 🏦 スピーディーな審査 保証協会の審査を経ないため、資金実行までが早い。 📈 金融機関からの信頼アップ 「保証なしで貸せる会社」として高く評価される。 🔁 追加融資・当座貸越が通
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【第65回】当座貸越を“使わずに持つ”という戦略——経営リスクを減らす信用枠の設計
経営が順調なときほど、資金の備えを軽視しがちです。 しかし、取引先の支払い遅延や急な仕入れ拡大など、「たった一度の資金ショック」で経営が傾くことは珍しくありません。 そんなとき、**“借りなくても安心できる”**資金枠を持っていると、経営の安定性は格段に上がります。 それが—— 当座貸越契約 です。 ✅ 当座貸越とは? 当座貸越(とうざかしこし)とは、金融機関とあらかじめ契約を結び、 決められた上限(貸越限度額)まで自由に借入できる仕組み のことです。 💬 例:「1億円の枠を契約 → 必要なときに2,000万円だけ使う」 つまり、都度の審査を受けずに、 “いざという時の資金を即座に引き出せる”安心枠 なのです。 💡 「使わない当座貸越」が最も理想的 理想は、契約だけ結んで 使わないまま維持する こと。金融機関との信用関係を維持しつつ、万一の際には即座にキャッシュを確保できます。 💬 例: 仕入先が突然「前金払い」に変わった 大口の入金が1週間遅れた 緊急の設備修繕や広告費支出が発生 こうした状況でも、 当座貸越があれば即対応可能。...
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【第64回】短期継続融資(短コロ)とは——事業の呼吸を整える“短期資金”の上手な回し方
創業初期を乗り越え、日々の取引や支払いが増えてくると、「資金は回っているのに、手元現金が一時的に足りない」という場面が出てきます。 そのような時に活躍するのが、**短期継続融資(いわゆる、短コロ)**です。 ✅ 短コロとは? 短期継続融資(通称:短コロ)とは、 1年以内の短期融資を毎年更新しながら継続利用できる資金枠 のこと。 本来、短期融資は1回の返済で終了しますが、短コロは 返済と同時に同額を再度貸し出すことで、実質的に継続運転資金として使える 仕組みです。 💡 イメージ:「1年で返す」→「毎年更新して回す」→「実質的に長期的な運転資金になる」 💡 どんなときに使うのか? 用途 内容 🧾 仕入・外注費の支払い 売上入金までの“つなぎ資金”に最適 💸 季節変動対応 繁忙期・閑散期のキャッシュ差を調整 📊 決算対策 短期借入にすることで決算書上の借入残高を軽く見せることも可能 短コロは「資金の呼吸」を整える融資です。返済と借入を繰り返すことで、 資金ショートを防ぎ、日常運転を滑らかに保つ ことができます。 ✅ 短コロの特徴とメリット ①
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【第63回】創業融資の“返済完了”で終わらせない——金融機関との関係を資産に変える方法
「ようやく完済できた」──創業融資をすべて返し終えた瞬間、多くの経営者がほっと胸をなでおろします。 けれど、本当の意味でのスタートはここからです。 返済完了=信頼の証 。 金融機関は“借り終えた人”ではなく、“信頼を積み上げた人”として貴社を評価します。 この「信用の蓄積」を、次の資金調達や事業拡大の“資産”に変える方法を見ていきましょう。 ✅ 1. 完済報告を自ら伝える 完済したら、まず最初に行うべきことは、**「担当者に感謝を込めて報告すること」**です。 💬 例文:「おかげさまで本日すべての返済が完了しました。創業時からご支援いただき、本当にありがとうございました。」 この一言があるかないかで、今後の印象は大きく変わります。 💡 担当者は「この方は誠実な経営者だ」と感じ、次の融資・紹介・優遇対応であなたを“応援対象”に入れます。 ✅ 2. 「完済実績」は次の信用スコアになる 金融機関の内部では、返済完了後に「実績データ」が社内に残ります。 ✅ 「遅延なし」「延滞ゼロ」「期日通り返済」 これらは次の融資審査で自動的に高評価に反映されます。
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【第62回】創業融資後に“借換え”を検討すべきタイミング——金利・条件を見直す最適な3つのサイン
創業時に制度融資や公庫融資を受けたあと、しばらく経つとこう感じる方が増えます。 「もう少し金利を下げられないか?」「返済期間を伸ばせたら、資金繰りが楽になるのに」 実は、 融資の“借換え”は事業が軌道に乗ったタイミングで行うのがベスト です。ただし、やみくもに借換えをしても意味がありません。金融機関が“条件改善を検討する基準”を理解しておくことが大切です。 ✅ 借換えを検討すべき「3つのサイン」 ① 返済実績が12か月以上積み上がった 創業時の借入から1年以上が経過し、返済が遅れず継続している場合、金融機関は「安定経営」と判断します。 このタイミングでの借換え相談は非常に好印象。金利引き下げ・返済期間延長など、 より有利な条件に見直されやすい です。 ② 売上・利益が増加している 金融機関は、“返済余力”を最も重視します。売上・利益が上がっていれば、「事業の安定性=リスクの低下」として、金利改善の対象になります。 💡 たとえば、創業当初2.0%で借りた公庫融資も、2年後には1.3〜1.5%まで下がるケースがあります。 ③ 金融機関の付き合いが増
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【第61回】創業融資を受けた後の“追加借入”戦略——どのタイミングで再申請すべきか
創業融資が無事通ったあと、半年から1年ほど経つと多くの経営者がこう考えます。 「売上が伸びてきたけど、次の展開にもう少し資金が欲しい」「当初よりも事業が拡大して、運転資金が足りない」 実はこの**“2回目の融資”**こそ、金融機関との関係を次のステージに引き上げる重要なタイミングです。 ✅ まず押さえておきたい:追加融資は「信用の証」 金融機関から見ると、追加融資を受けられる人= 最初の融資をきちんと返済している人 です。 1回目の融資で 返済が遅れていない 経過報告をしている 売上・利益が安定してきたこの3点を満たしていれば、 2回目はむしろ歓迎される ケースが多いです。 💬 金融機関の本音: 「きちんと返してくれる人には、もっと貸したい」 💡 では、いつ再申請すべきか? タイミング メリット 注意点 🟢 6か月後 初期の返済実績が評価されやすい 売上が安定していないと金額が抑えられる 🟢 12か月後 通常、信用実績が積み上がる最適タイミング 決算書がまだ1期分の場合、数字の整合性を意識 🟢 18か月後〜2年目 決算書+返済履歴の両方
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【第60回】東京都の創業融資“返済据置期間”をどう活かすか——資金繰り改善と信用積み上げの両立
創業直後は、まだ売上が安定せず、固定費ばかりが先行します。その時期にすぐ返済が始まってしまうと、せっかくの資金が**「返済で消える」**という状態になりかねません。 そこで活用したいのが、**「返済据置期間」**です。 ✅ 据置期間とは? 据置期間とは、融資実行後しばらくの間、 元金の返済を猶予できる期間 のこと。この期間中は 利息だけを支払う 仕組みです。 たとえば、 💬 500万円を借りて据置期間6か月の場合→ 最初の6か月間は利息のみ支払い(返済は7か月目から) つまり、創業初期のキャッシュフローを守るための**制度的なバッファ(余裕期間)**です。 💡 東京都制度融資・公庫創業融資の据置期間 種類 据置期間 特徴 東京都制度融資 最大12か月 金融機関と保証協会の承認で設定可能 日本政策金融公庫 創業融資 最大12か月(通常6か月) 面談での希望により調整可能 その他特例融資(女性・若者・シニア) 最大24か月 条件により柔軟対応あり 💬 申請時に「据置希望」と伝えることで、金融機関担当者・公庫担当者が資金計画に応じて設定してくれま
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【第59回】東京都の制度融資で“保証料補助”を最大限に活かす方法——知らないと損する減額制度
東京都の制度融資を利用するとき、「金利が低い」「保証協会付きで安心」などが注目されがちですが、実はもうひとつ、 見逃してはいけない大きなメリット があります。 それが、 「保証料補助」制度 です。 この制度を正しく理解し、申請タイミングと条件を押さえることで、 実質金利を大幅に下げることが可能 になります。 ✅ そもそも「保証料」とは? 制度融資(信用保証協会付き)は、銀行が直接貸すのではなく、保証協会が「万が一の保証人」となる仕組みです。 その保証の“手数料”として、 保証料 が発生します。通常は借入金額と返済期間に応じて、 1.0%〜1.8%程度/年 が相場です。 💬 例)1,000万円を7年で借りる場合、保証料だけで約40万円〜70万円前後かかることもあります。 💡 東京都の「保証料補助制度」とは? 東京都では、制度融資を利用する中小企業・個人事業主に対して、保証料の一部を**東京都が負担(補助)**してくれる仕組みがあります。 対象:東京都の制度融資(創業・経営改善など)を利用する事業者 補助率:保証料の1/2〜全額...
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【第58回】制度融資を“二段階で申請”する方法——追加融資を見据えた戦略的設計
創業時に融資を申し込むとき、「必要な資金を一度に全額借りた方がいい」と考える方が多いですが、実際には**“二段階に分けて借りる”方が通りやすく、後々の条件も良くなる**ことがあります。 それは、金融機関が「まず実績を見てから次を出す」という考え方を取るからです。 ✅ “二段階申請”とは? 一言で言えば、 「まず小さく借りて実績を作り、その後、次の融資を通しやすくする」という戦略的な資金調達のことです。 初回の融資では、スタート資金(例:300~500万円前後)を調達し、半年〜1年後、事業実績が出たタイミングで 運転資金や拡張資金を追加融資 として申請します。 💡 なぜ“二段階”が有利なのか? ① 初回の審査ハードルが下がる 最初から大きな金額(例:1,000万円)を申請すると、金融機関は「リスクが高い」と判断し、慎重な審査になります。 一方、**最初は小口(300万〜500万円程度)**に抑えると、審査スピードが速く、通過率も高いです。 ② “返済実績”が信用になる 半年間の返済実績が積み上がると、金融機関は「計画どおりに運営できている」と判断
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【第57回】東京都の制度融資は“短期”か“長期”か?——資金の目的で決まる最適な選び方
東京都の制度融資は、創業者でも利用できる代表的な融資制度のひとつです。 金利が低く、保証料補助があるなどの魅力がある一方で、「返済期間を何年に設定すべきか?」という点で悩む方が多くいます。 実は、 返済期間の設定ひとつで資金繰りの安定性が大きく変わります。 ✅ 制度融資における「短期」と「長期」の考え方 項目 短期(1〜3年) 長期(5〜10年) 主な資金目的 運転資金・仕入資金 設備投資・開業資金・拡張資金 毎月返済額 高め 低め 総支払利息 少ない 多い 資金繰りへの影響 資金余力が減りやすい 安定しやすい 金融機関評価 返済力を示しやすい 長期安定経営の意思を示せる 💡 一言で言えば、 短期は「速く返して信用をつくる」融資、長期は「事業を育てる時間を買う」融資 です。 💬 短期融資が向いているケース ✅ 1. 資金繰りが安定している 開業後すぐに売上が立つ見込みがあり、資金余裕もある場合。短期で借りて早期返済すれば、 信用履歴を早く積める ため、次の融資を有利に進められます。 ✅ 2. 目的が「つなぎ資金」 仕入れ〜販売までの期間が短い
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【第56回】創業融資は“保証協会付き”より公庫プロパーを狙え——借入後の自由度が変わる
創業融資を調べていると、「保証協会付き融資」と「公庫の創業融資」——2つの選択肢が必ず出てきます。 どちらも“創業支援制度”ですが、実務上はまったく別物。最初の選択によって、 借入後の自由度・再融資のしやすさ・信用のつき方 が大きく変わります。 ✅ まずは構造の違いを整理 項目 公庫プロパー融資 保証協会付き融資(制度融資) 審査主体 日本政策金融公庫(単独審査) 金融機関+保証協会の二重審査 担保・保証人 原則不要 保証協会が保証(代表者保証が付く場合あり) 融資スピード 2〜3週間 3〜5週間前後 金利 1.5〜2.0%前後 約1.0〜1.8%(補助あり) 使い道の自由度 高い(設備・運転とも柔軟) 制約が多い(資金使途が限定される場合あり) 再融資 公庫内で履歴が積み上がる 別の銀行・保証協会枠に依存 💡 結論:「スピード・柔軟性・将来の再融資」を重視するなら、 公庫プロパー融資(単独融資)からスタートが王道です。 💬 なぜ公庫プロパーが有利なのか ① “審査が一元化”している 保証協会付き融資は、①銀行 → ②保証協会 →...
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【第55回】創業融資で“2社目の取引銀行”をつくる意味——取引分散でリスクを減らす戦略
創業直後、多くの経営者がこう考えます。 「まずはメインバンク一社と信頼関係を築こう」 これは間違いではありません。しかし、事業が安定するほどに、 取引先を一つに絞ること自体がリスク になります。 金融機関との関係は「深さ」と同じくらい、「広さ」も重要なのです。 ✅ なぜ2社目の取引銀行が必要なのか ① 金融機関ごとに審査方針が違うから 同じ書類を出しても、A銀行で否決・B信用金庫で可決、ということは珍しくありません。融資姿勢や業種評価、自己資金の見方など、 各行で判断基準がまったく異なる ためです。 💬 「通りやすい銀行」に出会うこと自体が、経営の武器になります。 ② メインバンクが“消極姿勢”に転じたときの備え 担当者の異動、方針転換、保証協会枠の制限などで、突然「次の融資が進まない」ケースがあります。 このとき、他行との関係があれば、 すぐにセカンドルートに切り替え可能 。資金繰りのリスクを最小限に抑えられます。 ③ “競合意識”が条件改善を生む 複数行と取引があると、金融機関側も“関係維持”を意識します。 「他行さんでもお付き合いがあるん
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【第54回】創業融資後の“信用力アップ”で次の資金調達を有利に——金融機関との関係づくりのコツ
創業融資を通したあと、最初の資金繰りが落ち着くと、「もう少し運転資金を増やしたい」「次の店舗を出したい」など、**“次のステップ”**を考えるタイミングがやってきます。 このときに重要なのが、融資実績だけでなく、**“信頼実績”**を積み上げているかどうか。 金融機関担当者は、「過去に返済できたか」だけでなく、「どんな経営姿勢を持つ人なのか」で次の融資条件を判断します。 ✅ 信用力を上げる3つの行動 ① 定期的に「報告」する 融資後、年に1〜2回の経過報告は必ず行いましょう。 💬 例: 開業後の売上推移 新規顧客の増加 今後の投資予定 報告は、“困っているときだけ相談する人”との差別化になります。担当者は「この人は経営をきちんと見ている」と安心し、次の融資を“提案側から勧めてくれる”こともあります。 ② 小さな約束を守る 「資料は明日までにお送りします」「月末までに報告します」 このような“日常の約束”を守るだけで、信用は確実に積み上がります。担当者は日々多くの経営者と接していますが、**“約束を守る人=安心して融資できる人”**という印象を持
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【第53回】創業融資後の“経過報告”で信頼を積み上げる——次の融資につなげる運用術
融資が無事実行されたあと、多くの方が「やっと終わった」と感じて一段落します。 しかし、 本当のスタートはそこからです。 金融機関との関係は、融資実行後の“報告と姿勢”によって大きく変わります。 ✅ 融資後に信頼を積み上げる3つの基本行動 ① 開業後3か月以内に“状況報告”をする 「おかげさまで順調にスタートしました」「当初計画との差異はこれくらいです」 こうした報告をメールまたは電話で行うだけで、金融機関担当者の印象は大きく変わります。 💬 担当者は「きちんと管理できている」と判断し、今後の増額融資・設備投資・借換相談にも前向きになります。 ② 年に1〜2回、“数値報告”をする 決算報告までは時間がかかるため、中間のタイミングで「簡易レポート」を出すのがおすすめです。 💡 報告内容の例: 月次売上・利益の推移 主な取引先の増減 今後の投資・採用予定 資金残高と返済状況 これだけで十分です。重要なのは“報告の継続”であり、完璧な資料ではありません。 ③ 困ったときこそ、早めに相談する 事業には波があります。売上が一時的に下がったり、支出が増えた
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【第52回】創業融資の“面談同席”は必要か?〜精緻な書類と事前準備があれば、同行はいらないのか?〜
💡創業融資の面談同席は必要か? 創業融資を検討されている方から、 「面談に同席してもらえますか?」というご相談をよくいただきます。 しかし結論から言えば、 創業融資の面談に同席する必要はほとんどありません。 その理由を、実際の審査現場の流れとともに解説します。 🎯 なぜ面談同席は不要なのか? 創業融資の審査では、 最も重視されるのは「書類の完成度と、本人の熱意・理解度」です。 面談官は、あなた自身の言葉で事業を説明できるかを見ています。 したがって、第三者が隣で話すことは、かえって「本人が理解していない」と受け取られることがあります。 一方で、書類がしっかり作り込まれていれば、 質問の8割はその内容に沿って進行します。 つまり、同席ではなく“事前準備”こそが鍵なのです。 📄 面談を成功させる3つのポイント 1️⃣ 事業計画書の精度 → 数字とロジックに一貫性があるか(PL・資金繰り表含む) 2️⃣ 想定質問への準備 → 「なぜこの業種なのか」「借入額の根拠」などを整理 3️⃣ 本人の言葉で説明できること → すべてを丸暗記せず、“自分
読了時間: 3分
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